スキンケア市場が加熱中。効果的な広告の出し方と注意点、事例も解説

近年、売り上げを右肩上がりに伸ばしているのがスキンケア関連用品です。多くのメーカーやブランドがこのトレンドに注目し、企業やブランド間の競争も過熱しています。

その競争を勝ち抜くために、また売上アップ実現のために行われるのが「広告」です。

インターネットの発達やスマホの普及によって多様化が進む広告戦略ですが、スキンケア分野ではどのような広告が効果的なのでしょうか。

この記事ではスキンケア分野の現状や、効果的な広告手法、注意点などについて解説します。

スキンケア業界の現状から解説

現在、スキンケア業界はかつてない活況を示しています。

スキンケアが注目される大きな理由の一つは、新型コロナウイルスの感染拡大による新しい生活様式です。

マスクの着用により、肌トラブルが増加したことや、外出自粛によって生まれた時間の余裕が、消費者のスキンケアに対する関心を高めています。

加えて、見逃せないのが男性からの需要のアップ。ジェンダーや美に関する意識の変化が進んだことで、これまでスキンケアに興味がなかった男性も、大きな興味を寄せるようになりました。

この傾向は今後も続くものと予想され、市場全体も拡大傾向にあります。そのため、各メーカーやブランドはスキンケア分野に一層の注力を行っています。

プロモーションに男性起用の増加

例えば、NARSが横浜流星、ドルチェ&ガッバーナがジェシー(SixTONES)、メイベリンニューヨークが錦戸亮をそれぞれ男性をイメージモデルに起用しています。

男性モデルの女性ファンを取り込む

企業のイメージアップ

新たな市場の開拓

主に上記3つの理由があり男性を起用する女性のコスメブランドが増えてきています。

メンズコスメの広告について深く知りたい方には以下の記事を是非ご参照下さい。

背景にあるジェンダーレス化

ジェンダーレスとは、「ジェンダーギャップのない、またはジェンダーギャップをなくそうとする考え方」を指します。また、これによく似た言葉として、「性別の違いにとらわれず、個人が自由に行動するという考え」を推す「ジェンダーフリー」というものががあります。ジェンダーフリーが性差にとらわれない考えを基にしていることに対し、ジェンダーレスは、そもそも性別による区別や境界をなくすことを重視しているところが異なります。

ジェンダーレスの価値観が特徴的となる表現方法の一つとしては、主に「ファッション」が挙げられます。ジェンダーレスをテーマにしたファッションは、男性らしさ、女性らしさを感じさせない服装、髪型、メイク、スキンケア用品などが代表的です。

近年では、スペイン発のファッションブランド「ZARA」のように海外モデルを起用し男女双方のファッションを着たり、男女双方が着ることのできるファッションを始めたことで、性表現の在り方として、ジェンダーレスが「男女の境界がないファッション」という意味としても使われるようになり私たちにも身近な存在となりました。

スキンケア分野における広告のポイントとは?

これからますます盛んになると予想されると思われるスキンケア分野の広告

特に、様々な広告手法が用いられるようになった現代では、手法や運用によっては逆に効果が生まれなかったり、逆に炎上などが発生して、ブランドにとってマイナスイメージを与えてしまうこともあります。

では、今後のスキンケア分野の広告ではどのような点に注意すればよいのでしょうか。

環境など社会的な配慮

ここ数年、大きな話題となっているのが「SDGs」です。SDGsとは、「持続可能な開発目標」として、国連のサミットで採択され、加盟国が2030年までに達成するために掲げたられた行動目標のことです。

その中には、貧困の撲滅やジェンダー平等など様々なものがありますが、すべてに共通するのが、社会的な問題や環境への配慮です。

現代では、どのような分野の商品であっても環境・社会問題への配慮とは無縁でいられることはできません。

スキンケア用品でも、どのような原材料やどのようなルートで調達しているのか、その間に無理な環境負荷はかかっていないか、環境を汚染する可能性はないのかといった点に関心を示す消費者は少なくありません。

特にスキンケアは肌に直接触れるため、安心・安全であることが求められる商品です。この安心・安全に直結するのがブランドへの信頼。信頼できないブランドの商品を、肌につけようという消費者は多くはないでしょう。

環境問題に対してどのような配慮を行っているのかといった点に注意することで、よりブランドへの信頼を高めることができます。

男性のニーズを意識する

化粧品やコスメの広告では、主に対象としているのが女性です。しかし、すでに述べたように、スキンケアの分野では男性も大きな可能性を秘めた顧客として意識すべき存在。

そのため、広告を行うときには女性だけでなく男性のニーズを意識することも重要です。

特に、男性の場合には「男性がスキンケアをするのは恥ずかしい」「スキンケアをしていることを他の男性に知られたくない」と考えているケースもあるため、女性向けの場合よりも、より慎重な広告表現に注意する必要があります。

また、男性か女性どちらか一方に対して過度に迎合するような広告を行ったり、過去の価値観に縛られた表現で広告を展開した場合、性差別の観点から批判にさらされてしまう可能性もあります。

消費者の消費動向の変化をとらえる

現代の消費者の行動や消費動向は、これまでと比べると大きく変化しています。

広告では、消費者がどのような価値に重きを置いているのかという点をきちんと把握することが重要になります。

たとえば、そのひとつが価格です。消費者は「質の高いものがいい」または「価格が安いほうがいい」のどちらかだと考えるもの、と思っている企業も少なくありませんが、現代の消費者が重視するのは、「品質と価格のバランス」です。

つまり広告では「質が高い」「価格が安い」のどちらかの価値に偏るよりも「質と価格のバランスがよい」ことを訴えることが必要だということになります。

このように広告表現では、常に消費者のマインドの変化を押さえることが必要です。

スキンケア分野で効果を発揮するSNS広告

スキンケア分野を含め、あらゆる業界で重視されつつあるのがSNSを利用した広告です。SNS広告には、従来の手法ではない様々なメリットがあります。

低コストである

中小企業や個人でスキンケア分野に参入したいと考えたときこそ、製品やブランドの認知度を高めるために広告が必要です。

しかし、広告を出稿するときに頭を痛めてしまいがちなのが費用面です。広告を出稿する場合には、多額の費用が必要になります。

たとえば、スキンケアでも効果が高いのがテレビや雑誌といったマスメディアですが、これらを利用した広告の場合、数百万円という費用が必要になります。そこに製作費も含めると、一千万単位となることも珍しくありません。

さらに、商品の認知度を高めるためには、継続的に広告を出稿することが必要になります。そうなると、さらに広告費が膨れ上がってしまいます。大手企業であれば、多額の広告費を維持することも不可能ではありませんが、中小企業にとってはかなりの負担となります。

しかし、SNS広告の場合には、マスメディアを利用した広告に比べるとはるかに低予算で実現が可能です。

また、一度バズった場合には、広く情報が拡散し、高い広告効果を得ることができます。さらにSNS広告は始まったばかりの分野であるため、これまでにない広告手法が次々と開発されています。それらを幅広く活用することで、より大きな効果を得ることができる可能性は十分にあります。

リーチできる層が広い

SNS広告の大きなメリットはリーチできる層が広いということです。たとえばInstagramの場合、世界の総ユーザー数は10億人以上。

日本のスキンケア用品は、そのクオリティの高さによって世界中から注目が集まっていますが、これまでは海外のユーザーにまでリーチできる広告手法はほとんどありませんでした。

しかし、SNSを活用することで、どの国や地域に住んでいても、広告によってリーチすることが可能になります。

またECサイトが充実することで、購買もより簡単になりました。国内の消費者だけでなく、海外までリーチできるのはSNS広告ならではの効果です。

広告に対する抵抗感の軽減

現代の消費者の大きな特徴のひとつが「広告に対する嫌悪感」です。従来の広告手法では、商品やブランド、メーカーの名前を連呼することで認知度をアップするというものもありましたが、よほど上手に運用を行わないかぎり、現代では逆効果になり得ます。

さらに、あえて広告であることを分かりにくくした手法を行うと、消費者に対してマイナスイメージを与えてしまいます。

しかし、SNS広告の場合、広告であることを意識しにくく、結果としてブランドイメージを損なうことなく商品の認知度を高めることができます。

インフルエンサーマーケティングなどの手法

SNSを活用した広告手法のなかでも、注目されているのが「インフルエンサーマーケティング」です。インフルエンサーマーケティングとは、SNSで強い影響力を持ったインフルエンサーを起用したマーケティングのことです。

インフルエンサーマーケティングは、多くのユーザーに注目されることはもちろん、商品に対する信頼を高めるためにも効果的な手法です。

また、インフルエンサーを介在させることで、商品のファンを取り込み、ブランドと消費者の間にコミュニティを築くことができるといったメリットもあります。

このほかにも、SNSでは様々な広告手法が生まれているため、常に新しい方法を取り入れることができることも、SNS広告の大きな長所ということができるでしょう。

スキンケアの広告で成功した事例を紹介

「インスタ映え」という言葉にも象徴されるように、Instagramは、現在大変アクティブなSNSであり、多くの企業が、公式アカウントや広告の運用などによる、Instagramのマーケティング活用をスタートしています。

広告の成功事例として、1年で獲得件数10倍にした「バルクオム社」が挙げられます。

バルクオム社がInstagram広告を利用する際には以下のことを意識しました。

Instagramの「フィードに馴染むクリエイティブ」にする。
PDCAを基に「勝ちクリエイティブをいち早く見つけ、それを横展開する」。
  画像+テキストの組み合わせ。
Instagram広告の受け皿である「LPもInstagram投稿と違和感のないデザインにする」。

この3点を押さえることにより売り上げが1年で10倍以上に跳ね上がったそうです。

バルクオム社では現在、新規顧客獲得を目的とした広告施策の中では、Instagramが主力の媒体になっており、今後はさらに、動画UGCを活用したInstagram広告や、Instagramショッピング機能との連動などにもチャレンジしていきたいと語っています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今後も、成長が期待されるスキンケアの分野。商品に対する認知度を高めるためには効果的な広告が必要不可欠です。

ただし、効果的な広告を行うためには、消費者の考え方を把握するなど、いくつかのポイントが重要になります。

また、SNSなど新しい広告手法も生まれていることから、常に新しいチャレンジを行う重要性も増しています。

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